こんにちは。
お盆があけると、空にたなびく雲や吹く風に秋の気配が漂います。
それでも海はまだまだ、夏☆!!!
下田の海は、お盆が過ぎてもクラゲがめったに出ないし、水温が高いので
9月いっぱいくらいまで全然海に入れてしまうんですよ。
わたしは、夏の賑やかな海もウキウキするけれど、
夏の終わりの、
ひとびとの喧噪が残像のように響く季節の、
せつない気持ちになる海が好きです。
ひとも少なくて、落ち着いてゆっっくり過ごせます。
そして、夏の終わりの海はどこかおとなの顔つきです。
わがことぶき荘も、お客さまがいらっしゃる限り、
9月いっぱいは営業しますので、ぜひ遊びにいらしてくださいね。
毎日毎日、お客さまをお迎えして送り出していると、
何気ない会話や出来事から、心に残るワンシーンが生まれたりします。
民宿には、バカンスを楽しみにやってくるお客さまたちの期待、
遊び疲れたあとの心地よい疲れ。
気のおけない仲間たちとの交歓のひととき。
家族との絆。はぐくむ恋心……。
たくさんの気持ちが宿のそこここにたゆたっています。
そして、必ずやってくる別れ。
「帰りたくな〜い」「もう終わりか〜」
荷物をまとめながら、楽しい時間の終わりを惜しんでいる姿を
わたしはたくさん見てきました。
そのせつない時間もまた、宿の空気のなかに漂っています。
ことぶき荘には、毎夏何百人という方がご宿泊いただいています。
そのひとりひとりの気持ちが、夏のあいだじゅう、
宿のなかにゆれて、生まれては消え、
消えては生まれとしているのだと思います。
わたしは、そんないろいろなひとの気持ちが揺れていることぶき荘が好きです。
とくに、朝のチェックアウトを済ませ、掃除がひととおり終わり、
次のお客さまをお迎えするまでのつかのまの静寂。
その静かな、短い時間に、いっしょに過ごしたお客さまのことを思うのです。
どうぞ。9月も下田にいらしてください。
「おかえりなさい」の気持ちでお待ちしております。