こんにちは。
吉佐美は今日も快晴。
夏らしい入道雲がもくもくと大空で伸びをしています。

ことぶき荘の朝の風景。
お客さんから下がってきた朝ごはんのお膳を見ながら、
「おー、よく食べてくれたな」
「見て、おひつが空っぽ。嬉しいわね〜♪」
「あら、あの子たち若いのにあんまり食べてないわねえ。大丈夫かしら」



わが家の朝食は、ガス釜炊きのごはん、きちんと出汁をとったお味噌汁、下田の小木曽干物店のアジの干物、目玉焼きのホイル焼き、自家製お新香、味付け海苔、納豆。
昔から変わらぬ定番メニューです。凝った料理はひとつもありませんが、両親が自信をもって「おいしい」と思えるものを提供しています。



だからなのでしょう。お膳が完食で戻ってくるとふたりとも満面の笑みで喜んでいますし、あまり召し上がっていないと、味がおいしくなかったのか、体調がよくないのか(前の日食べ過ぎ飲み過ぎたのか)と、あれこれ気にしています。

最初、わたしは朝からそんなにたくさん食べられないだけなんじゃない? と気にしていませんでしたが、毎夏、手伝いをするようになって、ふたりの気持ちがよくわかるようになりました。おいしくなあれと心を込めてつくっていると、やっぱりたくさん食べてほしいと思いますし、食べてくれたら嬉しい。いまでは、ふたりと一緒におひつのフタをあけては一喜一憂するようになりました。



ふたりは朝食をお客さまに出すとき、必ず声をかけます。
「たくさん召し上がれ。ごはんのおかわりあるからね」と。

「おばちゃん、おかわりください!」
そのひと声を、毎朝楽しみにしていることぶき荘一家なのであります。